このところ、うちの店の子たちに目が向かず
早く売らなきゃもっと売らなきゃ(なのに自分ってば)
こんなに値下げしたのに売れないんだどうしよう
とかずっとそんな感じになってた
水泳うまくない人がいっぱい水かいて思いっきり速く泳ごうとしてるつもりなのに全然進んでないあんな感じに。
じたばたして、進まないとしたら
流れに乗ったほうがいいんだ
一番やりたくてほったらかしにしてたこと
やろうと思って
「これは絶対暫く大事に(半非売品として)飾っておいてほしい」と譲られた先から頼まれてた
二人のケンタウロス(でも自分には天使様に見える)がお守りしてるゼンマイ時計とか
ダイヤル式電話機・メンコ・大黒様布袋様・古いタンス型の小物入れ・さびさびだけど眼が優しい扇風機たち
ちゃんとレンズカビずにしっかりしてる昭和の一眼レフカメラ・船の羅針盤・セルロイドの電気傘
汚れが取れないけれどいとおしい透明感の気泡ガラス瓶・木製扉用の錠前・・・・・・
ゆっくり手に取って、なでなでして、時にはすりすり(笑)
倉庫のがわを彩ってくれているヒロインのペコちゃんとも久々にハグしちゃった。お話もしちゃった。涙が出た。
やっと、向き合えた。
私「この子たち」のためにこのお店を開いたんだ
って当たり前のことなのに、やっとちゃんとそこに向き合えた。
「それどころじゃない」
焦ってずっと無理してた
当時作ってくれた人々の思いと、売る・捨てる人の思いと見つけ拾う人の思い、たくさんの人々の思いを乗せてここにやってきたみんな。
「この子たち」だけではない
ものも・ひとも・しくみも
たくさんの人々の手で歴史も運命も支えられて・・・・・
忘れかけていた、ないがしろにしかけた
いや、あっちこっちに目を向けすぎて「自分にとって最も見るべきそれ」を、流して目の前を通過させるだけにして「みてるつもり」になっていた
私
「この子たち」のためにこのお店を開いたんだ。
まだ新米だから(言い訳にしちゃいけないのだけど)「この子たち」の願いを聞き届ける力がないから
お店に独り占めしちゃうかのように佇ませっぱなしなのだけど
待ってる人が・待ってた人があそこにいた って声が、早くしっかり聞こえるようになりたい。